おやすみなさい

旧nikki desu

踵なき世界と憎しみのゆめをみていた


憎しみの夢を見た





公園のような、だだぴろい広場、なにもない、雨が降ったのか所々に水たまりができている
不穏な機械、なんだろうこれは? ああ、いやになるなげんじつって
広場のはしにコンビニがある、コンビニに入る、ビーチサンダルやクロックスがたくさん売っている、なぜ、海なのかな
コンビニの事務所に電話、ホテルのブッフェレストランに爆弾がしかけられたんだって、ああそのホテル、わたしと妹と母と泊まっているホテル、
逃げればよいのにホテルに帰る、いつのまに、母と妹、部屋に帰ればだいじょうぶだよ、なんでだよ、でもいっしょうけんめい部屋に帰る、このことをしっているひとはだれもいない、わたしも誰にも言わない、自分たちだけ助かろうとしてひっしっで部屋をめざす、部屋は四階
妹と母、階段であがるの、なんでやねん、エレベーターでしょ!! でもはぐれるのがこわいわたしはいっしょに階段であがる
「ホテルに原爆がおとされるらしい」、情報が流れる、場、にわかにざわつく、でももう遅いの、大混雑大混乱のなか、3、2、1、すんでのところで部屋ににげこむ、ばたむとドアを閉じる、圧、圧に負けぬようひっしでドアを押さえる、あーあたまが痛い
一瞬圧に負けたドアのすきまからまっくろに焼けた人が入ってこようとする、わたしはひっしでドアをとじる、お願いだからくんな、と
逃げる、母、妹、わたし
ロビーは大惨事だよ、授業でみたことがあるような、あーあー、
出るころにはホテルは旅館になっていた

旅館を出ると、原爆でやけたひとたちの列、列、みな包帯ぐるぐる、これはなんの列?? 儀式だよ、儀式だよ、このひとたちはこうやって生きてくんだって、どうしてだろう、儀式、でもそれはよくわかった、こうやって生きてくしかないんだね
大名行列みたいだな
シャンシャン音がなっている
手を合わせるか迷うわたし、でもまだ生きているのだから手を合わせてはいけない、とすんでのところできづく

建物の壁に沿って歩く、きづくとわたしはひとりになっていた
歩く理由が、変わっていることにわたしはきづいていない、だってこれは夢だから
場面は、学校からの帰り道になっていた

まだ暗い暗いあけがた、街灯もない道、でも車はたくさんとおっている、学校からの帰り道でパナウェーブ的な白装束に身を包んだ不審者にダッシュで追いかけられ、すんでのところでコンビニに逃げこむ、店員はおばちゃんひとり、しかし朝練前? の学生たちがたくさんいる、わいわいがやがやにぎやか、わたしはもう助けは求めない、パナウェーブはもう追ってこない、学生たちは各々おべんとうやパンを買って店を出る、店にはおばちゃんとわたしだけ、コンビニなのに、なぜかテレビがある、テレビには誰かが録画した番組がたくさん残っている、外国人の男がたくさんでてくる、夜中にみるMTV感、わたしはモー娘。を流す、一瞬だけたのしかったな
おばちゃんのコンビニで菓子パンをしこたま買う、砂糖がどっさりついた甘い甘いパンばかり、袋ぱんぱんに、ああそうだわたしっていつもパンを買いすぎる、

パンを持って学校に帰る、帰ると、殺人鬼がいる、おっかねえ、なんか猟銃で撃ってくる、女子がきゃあきゃあ逃げる、皆、わたしも、紺色のセーラー服をきている、殺人鬼をばかにしていた先輩が二人死んだ
わたしはひっしで逃げる、逃げて逃げて、墓地まで逃げる、そっちは行ってはいけないって分かっているからだれもいかない、でもわたしは殺人鬼から逃げるのにひっしだから、墓地のほうまで、逃げる、なんてことない、墓は墓、目の前の殺人鬼のほうがこわい
遠くから情報、殺人鬼はけいさつにころされました
みんな一気に気が抜ける、でもわたしはなんかきもちがざわざわしてて安心できない、たしはわかる、憎しみ、憎しみかあ
きゃあきゃあ逃げる女学生、逃げまどってすごいガケのほうに女子たちがあつまる、なんていうのかなこれ、断崖絶壁のかべ、足がぎりぎり乗せられるくらいのところにみな立っている
もう一度殺人鬼がころされる、埋められる、でもほらみて、埋められたところ、なんかうごうごしてない?
波紋のようにうごうごが広がる、うわああいつぜったい生きてるよ、どれだけ時間がたっただろう、地面がぼわぼわ揺れて、地面のでこぼこが波紋のように広がって、恐怖ばかりが場を支配する、殺人鬼の憎しみが伝わってくる
そのうちすっと地面のゆらぎが止まって、あれ、殺人鬼、死んだかな、こんどこそしんだかな
ふっと緊張の糸が切れる、気づくとわたしたちはすごいところに立っているよね、両隣には小学校時代の同級生、そういえば死んだのも小学校の先輩
左となりの女子、はなちゃん、私の頭をちょんと押す
はあ、あぶないでしょなにすんの、と思うわたし、「頭よごれるよ」、はあ??? 汚れるくらいどうでもいいわこの状況で、といらいらするわたし、すんってしたその顔めっちゃむかつくわ
右となりの女子、ゆうこちゃん、なんかにやにやしてる、ああこいつやばいやつやったな〜〜、ゆうこちゃん、わたしの背中をどんと押す、あっ殺された、わたしは思った、落ちてゆくあいだ、スピードがとてもゆっくり、高いところから落ちるときの夢、あのかんじ
落ちた、死、ななかった、わたし生きてる、
キンコンカンコンとチャイム鳴る、「お昼はやく注文しないと時間切れになっちゃうよ〜」とわたしを急かす女子、いらいらする、歩けるかな、と思いながら立ち上がる、たてた、あるけた、よかった、と同時に憎しみがこみ上げる、どんどんどんどん、ああ分かるなあ
「お昼はやく」「ちゅうもん」うるさい女子、こいつだれだよ
「菓子パン持ってるから大丈夫」とわたしが言うと、「あっそ」と女子、ぷちんときた、女子は先生に媚びにゆく、センセ〜あのさあ〜
ころしてやる、と思うわたし、別にだれがとかなにがとかじゃなくて、憎い、ただ憎い、すべてが
ころしてやる、と大声で叫びながら小学校の玄関ガラスをぶちやぶる、靴箱のところには女子がいっぱい、はなちゃんあっこちゃん、あとだれだろ
わかんないけどころす
三人ころした
バスケみたいにそいつらの頭で地面にどむどむした

おわり、ちゃんちゃん


とちゅう、古風なラウンジでカウンターに入るゆめもみた、気の抜けたジントニック、誰も持って行ってくれない、









かかとがない世界、憎しみの、憎しみに満ちた夢、朝5時に帰宅し、眠るのをやめたのは午前1時半だった、20時間ねむった、そのあいだ、ずっと憎しみのゆめをみていた
なんなのかなこの憎しみは、わたしはずっとすべてが憎くて、じぶんがいつも犯人にならないように、犯人にならないように、犯人にならないように、そればかりかんがえている
わたしはいつも犯人に共感する、どんなときどんなニュースどんなばめん
なぜこうなってしまったのか
ふしぎだ
わたしはわたしがいつか犯人になってしまうという恐れと、そうなってすべてを破壊してやりたい欲望と、ほんとうに、そうなってしまう恐れとのあいだで引き裂かれ、ズタズタになっている、ばかみたいだ、いやばかだ、
12歳のころにはもうこうだった、人生の半分以上を半ば犯人のわたしとして生きてきて、ああどうでもよくなってきた、寝よかな、おやすみばかな世界ちゃん



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