おやすみなさい

日記以上の意味も価値もない

友人と夏

友人Yが来ていた日記。

なんだか毎年年末と夏あたりに京都で会っている気がする。 ということで今年も夏がはじまる。

f:id:mayonakanonami:20180618030551j:image

 

7日(木)

彼女と、共通の友人Sと、三人で夕方6時半頃木屋町で待ち合わせ。雨の予感がつよい。元立誠小のあたりを歩いている時点でぽつりぽつりと雨が降ってくる。カウンターのみの小さな串カツやに入り、飲み、食べまくる。とうもろこしの揚げたやつがおいしい。とうもろこしってのはなんでこう、茹でただけでもおいしいし、天ぷらもおいしいし、串カツにしてもおいしいのか。甘いよね。

三人とも大学時代の同期なのだが、会うとなんだか昔の話ばかりしている気がする。しかも毎回同じ話をしてんだ。おかしいよな。昔の話か男の話ばかり、あとたまに仕事の話もして、なんだこのトークテーマ、と思ったのだが、人生まわりというものが結局そんな事象ばかりなのでしかたがない。花の話なんかしないし、夢の話をするようなタイプでもなし、共通の趣味があるわけでもない。それでも一緒にいるのだから、生活のなんでもない話をして、それがたまたま昔の話、男の話、あと仕事、てな具合なのだな。そう考えると悪くない。ぜんぜんいい。

Sとは数ヶ月前に会ったばかりだったのだが、彼女、ここ数年は宝塚にはまっていて、会うたびに化粧が濃くなってゆく気がする。

Yは大学に入学して初めて会ったときには「ギャルだ!」という印象だったが、今はあまりそうは思わない。カジュアルになったのか。化粧も薄くなった気がする。去年あたり、つけまつげを辞めたと言っていた気がする。カラコンはまだ辞めていない。わたしも未だにたまにカラコンはする。つけまつげは21で辞めた。

そのあと二軒ハシゴして、3時ごろ帰宅する。最後の方はセックスの話ばかりしていた気がするのだが、ちかごろのわたしにはそんなに話題がない。去年は二人とも彼氏がいなかったが、今年のYには彼氏がいた。ところが「彼氏のこと好きじゃない」と言っている。「好きな人とは連絡とれない」。Yは誰かを好きになり、付き合うたびにこの蛙化現象をくりかえしている。難儀だなあ。分かるけどさ。
Yは昔から男の子の話ばかりしていて、膨大な数の名前が出てくるのでわたしはそのほとんどを覚えていない。なんとなくふんふん言って聞いているしエピソード単位では覚えていたりもするが、おそらく把握しているのは片手で収まるほどの数だけだ。

わたしは自分の話をするのが好きでないので昔付き合っていた人の話や自分の経験の話はほとんどしないのだが、Yはそんなのお構いなしに自分の話をするし、何年もそんな調子だとわたしもなんだかどうでもよくなってきて、次第にお返しとばかりにあれこれ話すようになってきた。わたしのこれまでの男性遍歴を知っているのはYだけなのだと思う。ときどきわたしも覚えていないような話題を掘り出してきておどろく。
Yと結婚したらぜったい幸せになれるよ。こんなに明るくて楽しくてユーモアもある子を他にしらない。仕事もちゃんとするし気遣いもできるし。おうちもお金持ちだよ。あとかわいいしね。

明日起きられたら岩盤浴に行こうと約束して就寝。

 

8日(金)

20回くらいアラームを鳴らして昼過ぎにようやく目を覚ます。昨日結構酒を飲んだ気がするのだが、思いの外二日酔いでない。わりと元気。いける。

ラーメン食べよう、という話になり、せっかくだからと一乗寺の方までゆくことに。すっぴんにブラトップのキャミとワンピース一枚だけ着て、Yの車に乗って向かう。Yは運転が上手だ。いつも京都へは車でやってくる。

一乗寺は思いの外遠かった。学生時代はいつでも来られたはずなのに、ほとんどラーメンを食べに来た記憶がない。一乗寺に来るときはだいたい恵文社へ来るときだった。そういえば恵文社を教えてくれたのは大学に入ってはじめて付き合った人だった。一つ年上の先輩で、部屋が暗くて料理の上手な人だった。わたしは一度も彼に料理を作ったことがなかったが、彼はわたしが彼の家に訪れるたびに料理を作ってもてなしてくれた。わたしは彼の作るオムライスが好きだった。
オムライスが好き、と気付いたのはそのときだったように思う。何が好き? 何が食べたい? と聞かれて、わたしはそんなものちっとも思いつかなかったので、てきとうに、この人でも作れそうで、割とお手軽っぽいもの(今思うとオムライスってけっこうめんどうなのだけど)ということでオムライス、と言ったのだった。
ところが口に出してみると、それが思いの外しっくりとくる。オムライスが好き。そういえば、わたしはオムライスが好きだった。あとナポリタン。休みの日のお昼ご飯で、オムライスやナポリタンが出てくるとうれしかったなあ。ケチャップが好きなのか?
彼はいつも手料理と合わせて、わたしが好きだった杏露酒を用意してくれていた。はたちになったばかりのころのわたしは杏露酒ばかり飲んでいた。甘い味が好きなのだが、居酒屋にあるような甘いお酒はアルコール度数が低くちっとも酔えないので、果実酒をロックでがばがば飲むことで酔いを得ていたのだった。
「酒代のかかる彼女やなあ」と言っていた。一年ほど付き合って、なんやかんや言って別れてしまったのだが、彼の香水はいまだに覚えている。変な別れ方をしたのでそれから一度も話せずじまいだった。

極鶏へ向かう。いつもはめちゃくちゃ混んでいるのになぜかすんなり入れてしまった。ラーメンとたまごかけごはんのセットを注文するも、予想以上にお腹いっぱいになり終盤二人とも無言で食べる。

ぽつらぽつらと雨が降っている中、スーパー銭湯へ向かう。スーパー銭湯へ着くともう4時前になっていた。

岩盤浴、好きなのかもしれない、と行くたびに思う。いつか妹とスーパー銭湯に来たい。妹と岩盤浴に入り、妹と風呂に入り、上がったら隣で髪を乾かして、すっぴんのまま自販機で買ったジュースを飲みたい。帰ったらそのままだるい体を抱えてひと眠りしてたい。

お互いに9時ごろから予定があったため7時には出ることに。YがオロナミンCをおごってくれた。窓の外では雨が鳴っている。Yはブラックコーヒーを買ったつもりが微糖だったらしく、これは明日の朝飲む、と言っていた。

帰り道、車に乗っているうちにどんどん雨が強まってくる。家に着く頃には土砂降りになっていた。
Yは遊びに出て、わたしはバイトへ向かう。

 

9日(土)

Yは早起きして友人の結婚式へ。わたしは二度寝する。だるい。

起きて冷蔵庫を見ると微糖のコーヒーが入ったままだ。

Yは午前4時ごろ帰宅。カラオケをはしごしていたのだそう。元気だな。知り合いから二度着信が入っていたが知らないふりをする。わたしは1日寝通しだった。

 

10日(日)

昼過ぎに目覚め、Yは学生時代の友人Aとランチへ行った。わたしは洗濯をする。

洗濯機を回しながら携帯ゲーム周回。つかの間の日常という感じ。

夕方ごろ、YAからラーメン食べよ、とお誘いがあり、かんたんに身支度をして外に出る。もともとはランチにも誘われていて、断ったのに、結局一緒に食べることになる。
去年と同じ、Yが学生時代働いていたラーメン屋さんの、今年は本店に行った。Yは「今日のはおいしい」と言っていた。にんにくを潰して入れて、酢を入れて食べるとめちゃくちゃおいしい。去年Yに教えてもらったこと。
Aは赤ん坊を連れていた。わたしはほとんど赤ん坊に触れ合ったことがなくどうすればよいのか分からない。触れていいものかすら分からない。ところがYはかんたんに赤ん坊に馴染む。そういうところがYのすごいところだと思う。
大学を出てわたしは大学院に進学し、Yはもうちょっと京都で遊びたいからと保育系の短大に再入学した。Yはきちんと2年でそこを卒業し、それからは実家に戻ってきちんと保育系の施設に勤めている。

帰宅して二人ばらばらにテレビを見たり漫画を読んだりして、そのうち眠った。この日も雨が降っていた。洗濯物は干しっぱなし。

 

翌日の昼ごろ、Yはすっぴんのまま帰って行った。靴を四足も持ってきたのに結局二足しか履かなかった、と言っていた。いつものように、ごろごろとたくさんお土産をくれる。ひつまぶしのお茶漬け、味噌煮込みうどんのレトルト、あとなんかおいしいデニッシュパン。

Yと過ごしていると、いつも永遠に夏休みみたいな気分になる。Yが来るときはいつも湿度が高い。Yが帰り、ひと眠りすると、現実が帰ってくる。

わたしはシャワーを浴びて、化粧をして、いつものように家を出た。雨は降っていない。

 

▼去年のYが来た日記

mayonakanonami.hateblo.jp