おやすみなさい

旧nikki desu

雷の日

 

一昨日の夜、雷雨がものすごかった。とつぜん降り出してぜんぜん止まない。家がふるえるほどの雷が鳴る。光ると、深夜なのに昼間のように明るい。それが三時間以上つづいた。

妹がわたしの部屋に逃げ込んできて、死ぬかもねってくすくす笑いながら一緒にベッドで眠った。

 


で、これのことだけれども。


朝に - おやすみなさい

ひとに「ちょっとそれってひどいね」って言われると、いやでもいいところもあってね、と養護したくなる。

これがわたしには足りなかったのかもしれないと気付いてはっとした。それから、ほう、と思った。ほう、って。

今までずっとひとりで「あいつまじでクソキチガイだな」って思ってたからその恨み辛みが煮詰まってぐずぐずになっていたのかもしれない。もっと人に話して、「マジありえないね」って言ってもらって、でもかわいいところもあってね、って一連の流れを経験していればよかった。そうしたらこんなにこじらせなくてよかったのかもしれない。

人に話すこと、自分の中から手放すこと、の意味をまたひとつ知ることができた。いい経験になった。

 

あれから妹は数時間して「先程は数々の無礼失礼致しました。反省しております。大変申し訳ありませんでした。」(原文ママ)というLINEを寄越してきた。わたしはグーグルさんで「謝罪 返信」とかなんとか検索して近隣トラブルの謝罪に対する返信テンプレートを探し出し、改編して長々と妹に返信をしてみた。すると妹からは、原因の調査報告と今後の展望や謝罪の言葉を含めたさらに懇切丁寧な謝罪文が返ってきた。なんだ調べられるじゃん。思わず笑ってしまったので今回のことはもう終わりにした。

 

最後に「追伸 本年は平成26年でございます。」と付け加えられていていらっとしたけれどそれは私が未来を生きていたからしかたがなかった。わたしが悪かった。

昔からなぜか、今が平成何年なのかちっとも覚えられない。今はだいたい平成24年~平成28年くらいだろうと思っていて、まあ27年くらいかなって日付を書いたらあっさり間違っていた。照れた。

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妹が一番モンスターだったのは小学生の頃なので、それと比べると今はこれでずいぶんと正常な人間に近づいている。あのころはもともとのわがままな性格と反抗期が合わさってひどかった。自分が反抗期がなかったものだから分からないけれど、子供って、反抗期って、皆あんな感じなんだろうか。そうだとしたら親ってすごい。わたしは子供のころ妹にされた仕打ちを今でも恨みがましく覚えているしそれに関してはちっとも許すつもりがない。

妹は、自分が高校生になったころからしか記憶がないと言う。許さん、と思っている実体がもういないのだとしたら、この怒りってどこに持っていけばいいのだろう。

それにしても、たしかに妹は高校生になったころからぐっと人間らしくなった。それまではまるで悪魔か何かに取りつかれているように私には見えていた。

内弁慶は相変わらずだけれど、家の中でも気弱で弱音を吐くことが増えた。私には、これがますます許せなかった。いまさら何を被害者ぶっているのか。

ネガティブな側面から、この家にはもういられないと思った一番の理由はやはり妹のことだった。被害者ぶっていた妹が、いつの間にか本当に被害者になってしまったから。それを許せない私はもうこの家にいられない。私は来年家を出る。