バターの話
わたしが乳製品を異様に好きだという情報はいままであまりお伝えしてこなかったとおもうんですけど、わたし、とりわけ牛乳とバターが好きなんです。
今回はそのバターの話です。
ちょっと前、テレビでダイエットの企画のCMかなんかで、バター食べてる女のひとのCMが噂になったじゃないですか。
あれわたしぜんぜんなにが不思議なのかわからなかった。
だってわたしもバターかたまりで食ってるから。
あと、アメリカの、フライバター? 揚げバター?
あれぜったいおいしいですよね。すごい食べたい。たぶん食べる機会に恵まれることはないけれど。
こどものころからよくバターを食べては怒られていました。
自分でもなんとなく、これ食っちゃいけないんだなってわかってたんですけど、なんかおいしそうだし、というかおいしいし、石鹸だっておいしそうだから食べちゃうわたしですから、そりゃおいしそうでおいしいなら食べないわけがない。
とにかくわたしはバターのあの味が好きなんです。
初対面のお客さまと仕事中にバターの味について盛り上がったこともあります。
意識低い系、とりわけ食に対して意識低い系のわたしですが、これだけは手を出してはいけないと視界にすら入れてこなかったもの……
それが、チューブでバターです。
チューブでバターのこと悪く言うつもりはないですが。
いや、悪く言うつもりはないけれども、チューブでバター愛用家のひとのことやいやい言うつもりもないけれど。
でもたぶんわたし、好きなひとの家の冷蔵庫にチューブでバターが入っていたらちょっとがっかりする。
あ〜〜それなのね〜〜って思っちゃう。
いままでなら。
バター、好きだから、切れるとふあんなんです。
パンよく食べるし。
というかバター食べるし。
バターにはちみつかけて食べるとすごいおいしいですよね。
バターが切れたのでスーパーへ出向いたのですが、いつも買ってるバターが売り切れていたんです。
しかし昨今のバター不足の煽りもあり(うそです)無収入の不安もあり(これはちょっとほんとうです)賃貸の家決めるのにノート一冊書き散らかし、家電一つ買うにも一ヶ月調べまくるわたしなので、その場で選べ! と言われても冷静な判断は極めて難しく、まあつまるところだいたい考えるのがめんどくさくなって、しょうがない、今回は、と、ためしに、と、あの悪魔の、チューブでバターに手を伸ばしてしまったのであります。
バターのカッチカチ具合に毎度のことながら辟易していたので(食べるときはむしろありがたいのですが)、興味がなかったというとうそになるんですけど。
でも、いや、これだけは、と手を出さずにいたチューブでバター。
視界に入れると心揺らいでしまいそうだからできる限り見ないようにしていたチューブでバター。
そもそもこれバターじゃないし。
「バターを1/3と植物油を2/3使用(原料油脂中)しています」だし。
「やわらかくて使いやすい」その文句に、通院帰りでもうへとへとだったわたしは、ついやられてしまいました。
チューブでバター、それを手に取った途端、ひんやりとしたボディの冷たと、そのなかに眠るやわらかみのポテンシャルに背筋がぞっとするのを感じずにはいられませんでした。
たしかにバターではない。バターの味じゃない!
ぜんぜんものたりない!!!!!
でも気軽。とにかくお気軽。
なんなの、すぐに塗れる。
もう、カッチカチのバターを普段使っていたから(常温保存不安、常温に戻るまで待てない)、塗るという概念がなくなっていた。そういえばバターって塗るものだった。
むりやり溶かして浸透させたり、バターとパンを交互に食べるものではなかった。
なんか順を追って書いていたらめんどくさくなってきたので結論だけ書きますね。
じゃがバターおいしい。
アッそういえばバターケースってのあったな。
あれってもしかしてバターを常温で保存しておくためのもの????
なんでこんなごっついケースに入れてわざわざ冷蔵庫の貴重なスペースを削がねばならんのだ、おしゃれではあるが、と思っていた。
今後バターケースについては要検討。
マーガリンの話はまたこんど。